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販売管理のデータ移行で、桁あふれは何件起きる?法人番号データの会社448万件を入力桁数に当てた

販売管理のデータ移行で、桁あふれは何件起きる?(記事の表紙)

販売管理のデータ移行で起きる桁あふれは、得意先の名称より住所に集中します。商いの帳場が国税庁の法人番号公表データ(2026年9月30日更新)の会社448万3,952件を、B社の公開仕様の入力桁数に当てると、所在地が住所1(全角20文字)に入らない会社は124万3,335件(27.73%)、商号が全角40文字を超える会社は305件でした。あふれた分の扱いは、移す前に決めます(2026年10月時点)。

全体の流れと費用は販売管理の基礎のページにまとめています。

要点

  • 販売管理のデータ移行の桁あふれは、得意先の名称より住所で多く起き、移す前に住所の分け方を決める必要があります。
  • 法人番号公表データの会社448万3,952件では、所在地が全角20文字を超える会社が124万3,335件(27.73%)ありました。
  • 所在地が全角40文字を超えて住所1と住所2に入りきらない会社は6,923件(0.15%)、商号が全角40文字を超える会社は305件です。
目次
  1. 販売管理のデータ移行で、桁あふれは何件起きますか?
  2. 入力桁数の「全角40文字」は、どう数えればよいですか?
  3. 住所を住所1と住所2に分けるとき、どこで切ればよいですか?
  4. 商号が入らないときは、略称と別項目のどちらにしますか?
  5. 自社の得意先マスタで、あふれる件数を数えるには?
  6. 旧マスタからあふれる件数を、一緒に数える
  7. よくある質問

販売管理のデータ移行で、桁あふれは何件起きますか?

会社の住所をB社の入力桁数に移すと、4社に1社以上(27.73%)の住所が住所1の全角20文字に入りません。商号が得意先名称の全角40文字を超える会社は、448万3,952件のうち305件だけでした。桁あふれの対策は、ほぼ住所の分け方の話になります。

数えたのは、国税庁の法人番号公表サイトが毎月出す全件データです。2026年9月30日更新の全国分は583万7,980件です。そこから株式会社・有限会社・合名会社・合資会社・合同会社で、登記記録の閉鎖等がない448万3,952件を取り出しました。あふれは次の表のとおり住所に集中しています。

移行先の項目 B社の上限 あふれる会社(件) 割合
得意先名称(商号) 全角40文字 305 0.01%
住所1(所在地を1行に) 全角20文字 1,243,335 27.73%
住所1+住所2 全角40文字 6,923 0.15%
法人番号データの会社448万3,952件をB社の入力桁数に当てた横棒グラフ。住所1に入らない124万3,335件、20文字で切ると数字が割れる21万7,275件、住所1と住所2に入らない6,923件、商号のあふれ305件
図1 会社448万3,952件を入力桁数に当てて、あふれる件数。商号が入らない305件のうち102件は、「株式会社」を「(株)」に縮めると入ります。

同じ割合なら、得意先400社では約111社の住所を2行に分けます(計算値)。2,000社なら約555社で、住所1と住所2を合わせても入らない会社が約3社出ます。商号のあふれは得意先400社で0.03社の計算なので、多くの会社では0件です。

入力桁数の「全角40文字」は、どう数えればよいですか?

全角の文字を2、半角の英数字と半角カナを1として足し、上限の半角換算と比べます。B社の公開仕様は得意先名称を「全角40文字(半角80文字)」と書いており、Shift_JISの数え方と同じです。文字数だけで比べると、半角の混ざった住所を見誤ります。

項目 B社の入力最大桁数 半角換算
得意先コード 14桁(英数カナ) 14
得意先名称・納入先名 全角40文字 80
住所1・住所2 各全角20文字 各40

法人番号は13桁なので、得意先コードに使っても14桁に収まります。ただし、個人事業主の得意先には法人番号がありません。

数える部分は次の数行です。法人番号データの商号と所在地は、国税庁のリソース定義書で全角文字と決められています。

def w(s):  # 半角1・全角2で数える(Shift_JIS と同じ)
    return sum(1 if ord(c) < 0x80 or 0xFF61 <= ord(c) <= 0xFF9F else 2 for c in s)
addr = row[9] + row[10] + row[11]   # 都道府県+市区町村+丁目番地等
over1 = w(addr) > 40                # 住所1(全角20文字)に入らない
over2 = w(addr) > 80                # 住所1+住所2 にも入らない
会社448万3,952件の所在地の長さの分布の棒グラフ。全角20文字以内72.27%、21〜30文字24.31%、31〜40文字3.26%で、住所1の上限を超えるのは27.73%
図2 会社の所在地の長さ(全角換算)の分布。点線より右が住所1の全角20文字に入らない会社です。

JIS第1・第2水準にない文字を含むなどで、商号に画像の参照(イメージID)が付いた会社は4万5,276件(1.01%)でした。こちらは桁ではなく文字コードの問題で、データ移行の文字化けと外字の記事で扱っています。

住所を住所1と住所2に分けるとき、どこで切ればよいですか?

都道府県と市区町村を住所1に、丁目番地等を住所2に入れます。全角20文字で機械的に切ると、番地の数字が途中で割れる住所が出ます。住所1に入らない124万3,335件のうち、21万7,275件(17.5%)でした。市区町村の境で分けると、74.7%(92万8,824件)が住所1と住所2の両方に収まります。

架空の住所24文字を住所1と住所2に分けた2通りの例。20文字で切ると番地の1234が123と4に割れ、市区町村の境で切ると11文字と13文字に収まる
図3 架空の住所を2通りに分けた例。市区町村の境で切ると、番地が1行にまとまります。

法人番号データは所在地を3列に分けて持つので、境で分ける処理は単純です。旧システムの住所が1列なら、市区町村名の一覧と照らして境を探します。

残りの31万4,511件は、境で分けても丁目番地等の側が全角20文字を超えます。全角40文字にも入らない6,923件を含め、「一丁目12番地3」を「1-12-3」と書くなど短くする規則を決めます。請求書の送り先なので、郵便が届く表記かも確かめます。

商号が入らないときは、略称と別項目のどちらにしますか?

正式な商号は長さに余裕のある別の項目に残し、画面と帳票の短い欄には略称を入れます。全角40文字を超えた会社305件のうち、「(株)」に縮めて入るのは102件でした。残りの203件は、語を削る略称を人が決めます。

会社以外の法人も含めた583万7,980件では、あふれる商号は3,503件(0.06%)でした。団体や公共の機関が得意先に多い会社は、会社だけの割合より多くあふれます。

請求書の宛名にどちらの欄を使うかも先に決めます。宛名は得意先が受け取る書類に出るので、正式な商号の欄を使うと迷いません。

あふれ方 会社の件数 移行前に決めること
商号が全角40文字超 305 略称の付け方と、正式な商号を持つ欄
所在地が全角20文字超 1,243,335 住所1と住所2の境
所在地が全角40文字超 6,923 番地の短い書き方

自社の得意先マスタで、あふれる件数を数えるには?

旧システムから得意先マスタをCSVで書き出し、名称と住所の列を半角換算で数えて上限と比べます。商いの帳場の台本master_field_overflow.pyは、列の番号を変えれば自社のCSVにも使えます。

  1. 得意先・納入先・仕入先のマスタをCSVで書き出す
  2. 移行先の仕様から、名称・住所・コードの入力桁数を写す
  3. 列ごとに半角換算で数え、上限を超える行に印を付ける
  4. あふれ方ごとに件数を出し、分け方と略し方を決める

自社のマスタは、法人番号データよりあふれやすいと見ておきます。法人番号データの所在地は本店か主たる事務所のもので、得意先マスタに足す支店名や部署名は入っていないからです。

数える前に、移行先があふれた文字をどう扱うかを確かめます。取り込みで切り捨てるのか、エラーで止まるのかは、製品の説明か試しの取り込みで分かります。切り捨てなら、住所の後ろにある番地から消えるので、試しの取り込みのあとに旧と新の文字数を突き合わせます。

全国分583万件の集計は、Windows 11のPCとPython 3.14で約4分でした。同じ会社が2行ある重複の整理(名寄せ)は、桁あふれとは別の作業なので、ここでは数えていません。

旧マスタからあふれる件数を、一緒に数える

商いの帳場では、旧システムの得意先マスタからあふれる件数を数え、分け方を一緒に決めるところからお手伝いします。何をどう頼むか決まっていなくても大丈夫です。御社のやり方に合わせて、進め方を一緒に考えます。

準備は要りません。無料で相談するからお送りください。

よくある質問

得意先が200社ほどの会社でも、あふれは起きますか?
はい。会社448万件と同じ割合なら、200社のうち約55社の住所が住所1の全角20文字に入らず、2行に分けることになります。
法人番号を得意先コードにそのまま使えますか?
桁数は入ります。法人番号は13桁で、B社の得意先コードは14桁までです。個人事業主の得意先には法人番号がないので、別の番号の決め方が要ります。
あふれた文字は、移行のときに自動で切り捨てられますか?
製品によります。切り捨てるのか、エラーで止まるのかを移行先の取り込みの説明で確かめ、試しの取り込みで件数を数えておくと安全です。
旧システムの住所に半角カナや半角数字が混ざっているときは?
半角1・全角2で数えると、そのまま上限と比べられます。表記をそろえるなら、全角に直す前と後で長さが変わる点に注意します。

出典

  1. 国税庁法人番号公表サイト(国税庁)「全件データのダウンロード」CSV形式・Unicode・全国(令和8年9月30日更新、583万7,980件)を加工して商いの帳場が作成(2026年10月16日確認)
  2. 国税庁 法人番号管理室「リソース定義書(ダウンロードファイル、Web-API)」4.1版(令和3年2月。商号は全角150文字、所在地は合わせて300文字まで、法人種別のコード)(2026年10月16日確認)
  3. 国税庁法人番号公表サイト「利用規約」(公共データ利用規約(第1.0版)に準拠。加工したときは出典とは別に加工した旨を書く)(2026年10月16日確認)
  4. B社(インストール型の販売管理)公式の主要スペック(入力最大桁数。得意先名称 全角40文字(半角80文字)、住所1・住所2 各全角20文字(半角40文字)、得意先コード14桁)(2026年10月16日確認)
  5. 商いの帳場の集計(2026年10月16日。上の全件データの株式会社・有限会社・合名会社・合資会社・合同会社のうち閉鎖等のない448万3,952件。Python 3.14。台本は /sales-management-app/scripts/master_field_overflow.py)(2026年10月16日確認)