当日欠勤の穴埋めに予備要員は何人いる?警備員・清掃スタッフの欠勤対策を欠勤率から計算する
警備員や清掃スタッフの当日欠勤が1人ずつ独立に起きると仮定すると、配置80人・欠勤率3%で95%の日をまかなうには予備5人、欠勤率5%なら7人が要ります。人まわし帳の運営者が二項分布で計算した値です。平均の欠勤は2.4人でも、予備3人で埋まるのは78.1%の日だけです。曜日や天候で欠勤率が変わる会社は、条件ごとに分けて計算すると対策の無駄が減ります。(2026年10月時点)
全体の流れと費用は派遣・警備・清掃の人材管理ガイドのページにまとめています。
要点
- 配置80人・欠勤率3%なら、95%の日の当日欠勤を予備5人でまかなえます(二項分布による運営者の計算)。
- 同じ80人でも欠勤率が5%になると、予備は7人要ります。
- 平均の欠勤人数(80人・3%で2.4人)を切り上げた予備3人では、埋まるのは78.1%の日だけです。
- 架空の記録では、月曜と雨の日を分けると予備は8人、ほかの日は4人で足り、全体平均の6人より無駄も不足も減りました。
目次
当日欠勤に備える予備要員は、何人いればよいですか?
配置人数と欠勤率で決まり、配置80人・欠勤率3%なら、95%の日を予備5人でまかなえます。欠勤率5%なら7人です。どちらも、当日欠勤が1人ずつ独立に起きると仮定した二項分布の計算です。
人まわし帳の運営者がscipyで計算した、95%の日をまかなう予備要員の人数は次のとおりです。配置が増えるほど人数は増えますが、配置に対する割合は下がります。欠勤率3%の場合、配置30人なら予備3人(10%)、200人なら10人(5%)です。
| 配置人数(人) | 欠勤率2%の予備(人) | 欠勤率3%の予備(人) | 欠勤率5%の予備(人) |
|---|---|---|---|
| 20 | 2 | 2 | 3 |
| 30 | 2 | 3 | 4 |
| 50 | 3 | 4 | 5 |
| 80 | 4 | 5 | 7 |
| 120 | 5 | 7 | 10 |
| 200 | 7 | 10 | 15 |
ここでいう予備は、事務所で待つ人に限りません。待機の当番、休みの日の人への打診、近い現場からの移動で当日動ける人を合わせた数です。警備の交通誘導のように検定合格者を置く現場があるなら、予備のうち何人が検定を持つかも別に数えます。
予備要員の人数は、どうやって計算するのですか?
配置した人がそれぞれ同じ確率で休むとみなします。そのうえで、欠勤が予備の人数以下で収まる日が目標の割合に届く、いちばん少ない人数を探します。この欠勤人数の分かれ方が二項分布で、Pythonのscipyなら1行で出せます。
配置80人・欠勤率3%の日を例にすると、欠勤の平均は2.4人です。それでも6人以上休む日が3.3%あります。累積で見ると、4人以下の日は90.7%で95%に届かず、5人以下で96.7%になります。そのため答えは5人です。
計算の中心は次の数行です。全体はscripts/figs/yobi_youin.pyに置き、図もこのファイルで作りました。
from scipy.stats import binom
def reserve(n, p, q):
# 配置 n 人・欠勤率 p で、q の割合の日をまかなう最小の予備人数
return int(binom.ppf(q, n, p))
reserve(80, 0.03, 0.95) # 5
reserve(80, 0.05, 0.95) # 7
表計算ソフトなら、BINOM.INV(80, 0.03, 0.95) で同じ5が出ます。自社の数字は、上下番の電話と転記の時間の計算機で試せます。配置人数と欠勤率を入れると、予備の人数も出ます。
平均の欠勤人数ぶんだけ予備を置くと、足りますか?
足りません。配置80人・欠勤率3%で平均は2.4人ですが、切り上げた3人の予備で埋まるのは78.1%の日です。5日に1日ほどは穴が空く計算になります。
欠勤の人数は日によってばらつき、平均より多い日が必ずあります。平均で決めた予備は、そのばらつきを見ていません。目標の割合を変えたときの人数は次のとおりです(二項分布、運営者の計算)。
| 配置80人の条件 | 平均の欠勤(人) | 予備=平均で足りる日(%) | 90%の日(人) | 95%の日(人) | 99%の日(人) |
|---|---|---|---|---|---|
| 欠勤率3% | 2.4 | 78.1(予備3人) | 4 | 5 | 7 |
| 欠勤率5% | 4.0 | 62.9(予備4人) | 7 | 7 | 9 |
95%と99%の差は、欠勤率3%で2人です。目標の割合は、穴を空けたときの損で決めます。交通誘導のように欠員で工事が止まる現場と、1人減っても回る清掃の現場では、同じ割合にしなくて構いません。
曜日や天候で欠勤率が変わるときは、どう分けますか?
欠勤率が高い日を別の条件として数え、条件ごとに予備の人数を計算します。全体の平均の欠勤率で1つの人数に決めると、ふだんの日は余り、月曜や雨の日は足りなくなります。
架空の記録で試しました。182日(26週)、毎日80人を配置し、雨の日が4日に1日ほど来る会社を、乱数の種を固定して作っています。実在の会社の記録ではありません。
全体で見ると、欠勤率は3.6%、95%に要る予備は6人で、足りた日は94.5%です。条件に分けると、火〜日の晴れ・曇りの日(115日)は欠勤率2.5%で予備4人でした。月曜(19日)は5.4%で8人、雨の日(48日)は5.6%で8人です。ふだんの日に2人を休ませ、月曜と雨の日に2人を足す形です。
分けすぎにも気をつけます。月曜は19日しかなく、数字がぶれやすい条件です。1つの条件に少なくとも数十日の記録が集まる分け方にとどめ、雨は前日の予報で分けると、管制が前の晩に使えます。
予備要員の計算が外れるのは、どんなときですか?
同じ原因でまとめて休む日です。インフルエンザの流行や大雪の日は、欠勤が独立という仮定が崩れ、二項分布より多く休む日が増えます。こうした時期は欠勤率を別に出し、計算し直します。
2つ目は、予備も休むことです。予備も同じ確率で休むとして計算し直しました。配置80人・欠勤率3%では5人のまま、5%では7人から8人に増えます(運営者の計算)。
3つ目は、欠勤率そのものの出し方です。当日欠勤の人数を配置の延べ人数で割るには、誰がどの現場に出る予定で、誰が来なかったかの記録が要ります。電話で受けた欠勤の連絡が紙やメモに散っていると、この数字が出ません。上下番の報告と配置表が同じ記録に残っていれば、曜日や天候別の欠勤率は月末に集計できます。
予備を含めた配置を計算で組む方法は警備員の配置の最適化の実験、暑さで休みが重なりやすい夏の交替は交通誘導の熱中症対策の記事で扱っています。
このサイトで相談するには?
人まわし帳では、配置表と上下番の記録から欠勤率を出し、予備の人数まで示す仕組みを、御社のやり方に合わせて作ります。何をどう頼むか決まっていなくても大丈夫で、準備は要りません。今の穴埋めの回し方をうかがい、進め方を一緒に考えます。無料で相談するからどうぞ。
よくある質問
- 欠勤率は、どうやって出せばよいですか?
- 当日欠勤の人数を、配置した延べ人数で割ります。3か月分の上下番の記録があれば、曜日や天候で分けても目安になります。
- 予備要員は、事務所で待機させる必要がありますか?
- いいえ。計算で出るのは「当日に声をかければ動ける人」の数です。待機の当番、休みの人への打診、近い現場からの移動を合わせて数えます。
- 95%と99%は、どちらで決めればよいですか?
- 穴を空けたときの損で決めます。配置80人・欠勤率3%なら、95%は予備5人、99%は7人です。取引先との契約で欠員が許されない現場は99%で考えます。
- インフルエンザがはやる時期も、同じ計算で足りますか?
- 足りません。同じ原因でまとめて休む日は、独立という仮定が崩れます。流行期だけ欠勤率を別に出し、予備を足して計算し直します。