現場管理アプリを独自に作るとは?
既製の製品を契約する代わりに、自社の手配・出面・日報の順番に合わせた専用の画面を作ることです。必要な所だけを作るので、画面の項目は既製アプリより少なくなります。
既製の施工管理アプリは、写真・図面・工程・受発注まで多くの機能を1つの製品にまとめています。大手の製品は料金を公開しておらず、会社ごとに見積もります(2026年10月16日確認)。独自開発では、困っている所だけを選んで作ります。たとえば「前日夜の職人の手配」と「月末の出面の集計」だけ、といった絞り方です。
現場のまどでは、職人と協力会社にはアカウントを作らず、現場ごと・人ごとのリンクから入力してもらいます。写真の台帳と工程表は、今お使いの写真・工程のアプリとCSVでつなぎます。
既製の施工管理アプリが協力会社に定着しないのはなぜ?
調査で多く挙がる理由は、機能が多すぎることと操作性の2つです。協力会社の職人には、元請ごとに別のアプリとIDを持つ負担も加わります。施工管理アプリを導入していると答えた建設業従事者136人では、どの規模でも3〜4割が「現場への定着が進んでいない」を挙げました(区分ごとの人数は非公開)。
| 導入後の課題(導入していると答えた136人、複数選択) | 小規模(〜49人) | 中規模(50〜299人) | 大規模(300人以上) |
|---|---|---|---|
| 現場への定着が進んでいない | 29.0% | 37.3% | 40.4% |
| 機能が多すぎて使いこなせない | 26.3% | 31.4% | 38.3% |
| 操作性に課題がある | 21.1% | 43.1% | 29.8% |
| 他システムとの連携が不十分 | 18.4% | 15.7% | 31.9% |
出典は、施工管理の情報メディア「現場TECH」(合同会社ソウルグッド)の調査です(2026年3月、インターネット調査、建設業従事者426人、2026年5月11日発表)。回答者は会社ではなく、建設業で働く個人です。導入していると答えたのは136人(31.9%)で、管理の中心は「Excel等のPCソフト」が68.5%でした。
発表には規模別の割合だけがあり、区分ごとの人数は出ていません。そのため全体の1つの割合には直さず、発表どおりの規模別の値を並べています。区分の人数が少ないと見られ、規模による差は誤差の範囲に収まる可能性が高いので、「大きな会社ほど定着しない」とは読めません。導入していない290人でも、導入しない理由の1位は3区分とも「現場への定着に不安がある」でした。
元請ごとに別のアプリとIDを持つ負担は、主宰の見方です。読み直しの手順は施工管理アプリが現場に定着しないのはなぜかで、入力の手数の計算は協力会社の報告はLINEとアプリのどちらが早いかで扱います。
何を1画面にまとめ、何を作らないか?
まとめるのは、職人の手配、出面(誰が何人入ったか)、日報、現場の連絡の4つが基本です。作業員名簿などの安全書類と、CCUSの就業履歴(入退場の記録)は作らず、今の仕組みのまま使ってCSVで突き合わせます。
| まとめるもの | 今よくある形 | 現場のまどでの扱い |
|---|---|---|
| 職人の手配 | ホワイトボードと前日夜の電話 | 作る。手配ボードで同じ人の重複に警告、一斉連絡 |
| 出面 | 紙の出面表を月末に集計 | 作る。職人がリンクから送り、月末の集計は自動 |
| 日報 | LINEの個別のやりとり | 作る。現場ごとのページに時系列で残る |
| 現場の連絡 | 電話・LINE・口頭 | 作る。現場ごとのページと一斉連絡 |
| 重機の配車(任意) | 前日夜の電話 | 必要な会社だけ作る。条件つきの割り当て案 |
| 安否確認(任意) | 電話で1人ずつ | 必要な会社だけ作る。現場にいる人へリンクを一斉に送る |
| 作業員名簿・安全書類・新規入場者の調査票 | 元請の書式や、安全書類の仕組み | 作らない。今の仕組みのまま使い、職人の名簿をCSVで渡して二重入力を減らす |
| CCUSの就業履歴 | 元請が選んだカードリーダーなどの入退場の記録 | 作らない。出面とは別に記録し、突き合わせ用のCSVを書き出す |
| 写真台帳・工程表・工事ごとの原価 | 写真や工程のアプリ、Excel | 作らない。今お使いのアプリとCSVでつなぐ |
国土交通省の資料「建設キャリアアップシステムについて」(2021年10月)では、作業員名簿は元請と下請が登録する施工体制の情報から作られ、就業履歴は技能者のカードタッチで日々登録されます。入退場の記録は、API連携した事業者のシステムからも送れる図になっています。現場のまどの出面の画面は、CCUSの代わりではありません。出面は自社の支払いと集計のための記録として分け、同じ人と日が両方にそろっているかを確かめるCSVを出します。CCUSとの直接の連携は、一式の範囲に入れていません。
一人親方への連絡にも注意が要ります。国土交通省の説明会の資料(2023年10月)は、一人親方が社員と同じような働き方をしている場合は、雇用契約と社会保険の加入が必要になるとしています。同じ省の検討会の資料(2024年1月)は、一人親方の働き方の実態として、仕事の配分や進め方と就業時間を自分で決められるかを調べています。そのため、手配ボードから一人親方へ送る連絡は、時刻や作業の進め方の指示ではなく、日程の依頼と確認の形にします。判断に迷うときは、労働基準監督署や顧問の社会保険労務士に確認してください。出面の言葉の意味は出面(でづら)とはにまとめています。
電波の届かない現場や、スマホに慣れない職人でも使えるか?
使えます。電波がないときは入力をスマホの中へ残し、つながった時点で送る作りです。高齢の職人向けには大きなボタンと選ぶだけの入力を、外国人の職人向けには母国語に切り替えられる画面と音声入力を用意します。
地下・トンネル・山間の現場では、送る時点で電波の届かないことがあります。リンクで開く入力画面は、入力した内容をスマホのブラウザの中に下書きとして保存し、電波が戻ったときに送ります。送れていない入力が残っているあいだは、画面の上に件数を出します。所長の一覧では「まだ届いていない」と「入力していない」を分けて表示します。送る前にブラウザの履歴を消すと下書きも消えるので、その注意は職人向けの使い方の紙1枚に書きます。
スマホに慣れない職人には、人数や作業内容を選ぶだけで送れる画面にし、文字を打つ欄は1つまでにします。その欄も、スマホのキーボードの音声入力で埋められます。外国人の職人向けには、ボタンと項目名を英語やベトナム語など母国語へ切り替えられるようにし、所長の一覧は日本語のまま並べます。訳は主宰が機械翻訳で下書きし、協力会社か職人本人に確かめてもらってから使います。圏外の試験の件数は現場の日報はオフラインで入力できる?にあります。入力の手数の比べ方は協力会社の報告はLINEとアプリのどちらが早いかで扱っています。
出面をもとに協力会社へ払うとき、どの法律がかかるか?
協力会社に工事の一部を請け負わせる下請なら、取適法(改正下請法、2026年1月1日施行)ではなく建設業法がかかります。契約は書面か相手の承諾を得た電子の方法で交わし、元請が支払いを受けてから1か月以内に下請へ払います。
| 場面 | かかる法律 | 決まり |
|---|---|---|
| 協力会社に工事の一部を請け負わせる(下請) | 建設業法 | 契約の内容は書面で交わす。相手の承諾があれば電子の方法でもよい(第19条第1項・第3項) |
| 元請が出来形や完成の支払いを受けた | 建設業法 | 下請へは、受け取った日から1か月以内に払う(第24条の3第1項) |
| 特定建設業者が注文者で、下請が特定建設業者でも一定以上の資本金の法人でもない | 建設業法 | 引き渡しの申し出の日から50日以内に支払期日を決める(第24条の6第1項) |
| 建設工事でない仕事(図面の作成・資材の製造など)を外に頼む | 取適法(資本金・従業員数の条件しだい) | 支払期日は、受け取った日から60日以内に決める(第3条第1項) |
取適法の正式な名前は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」で、2026年1月1日に下請法から改められました。この法律は、建設工事の全部か一部をほかの建設業者へ請け負わせる取引を、対象から外しています(同法第2条第4項)。図面の作成や資材の製造など、建設工事でない仕事を外に頼む場合は、資本金や従業員の数の条件しだいで取適法の対象になりえます。
出面の画面が受け持つのは、誰が何日入ったかの記録と、協力会社ごとの人工の集計までです。単価と支払いの条件は契約書のとおりに入れ、記録と請求の突き合わせに使います。契約の形や支払期日の判断は、建設業に詳しい行政書士か弁護士に確認してください。
既製アプリと独自開発、5年の総額はどう違う?
IDを持つ人数と単価で決まります。料金を公開している業務アプリ作成サービスのB社(スタンダード1ID月1,800円、税抜)なら社員18人だけで5年194.4万円です。同じ18人の会社の導入例(イメージ)なら、独自開発は一式40万円〜(最小構成なら30万円〜)で、サーバーなどの実費と任意の保守が加わります。
実費を仮に月3,000円とした場合や、保守契約(月1万円〜)を付けた場合、協力会社をゲストで招く場合の総額は、現場管理アプリの総額の計算機の表1つにまとめています。施工管理アプリの各社は金額を公開していないので、見積もりの単価を計算機に入れて比べてください。
どの作り方が向いているか?
同時に動く現場の数、協力会社にIDを配れるか、写真や図面まで1つにまとめたいかの3つで、向く作り方はほぼ決まります。
| 確かめること | 答え | 向く方式 |
|---|---|---|
| 同時に動く現場の数 | 5件以下で、所長が全員の予定を覚えていられる | 今のまま(LINEのグループとExcelの見直し) |
| 協力会社にIDを配って使ってもらえるか | 配れて、すでに使ってもらえている | ID課金の既製アプリ(無料期間で確かめる) |
| 写真・図面・工程・受発注まで1つにしたいか | したい | ID課金の既製アプリか、システム会社への開発の依頼 |
| 困っている所 | 手配・出面・日報など一部だけで、協力会社が既製アプリを使わない | 独自開発(アカウントなしのリンク入力) |
| 職人と重機の割り当て | 条件が多く、前日夜に組み直している | 独自開発(条件つきの自動提案) |
それぞれの違いは現場管理の仕組みの作り方の比較で、何に払い何で金額が上がるかは現場管理アプリの費用で詳しく扱っています。
自社の試作と計算では、入力・手配・出面はどこまで変わる?
協力会社の報告1回は、想定の手順で計算すると、リンク入力が11.6秒、ログイン済みの既製アプリが28.2秒(ログインから39.5秒)です。職人15人・30現場の割り振りは、整数計画なら中央値0.065秒で条件違反0件でした。
数字はどれも、現場のまどの試作と架空のデータで出した値です。条件と数を並べます。
| 知りたいこと | 値 | 条件・数 | 日付 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|---|
| 協力会社の報告1回の入力時間(計算値・想定の手順) | リンク入力 11.6秒、ログイン済みの既製アプリ 28.2秒(ログインから 39.5秒)、LINE自由文 39.3秒 | 操作時間の計算値(KLM)。手計測は0回。手順の想定は記事へ | 2026年10月 | 協力会社の報告はLINEとアプリのどちらが早い? |
| 職人の割り振り | 整数計画は中央値0.065秒で条件違反0件。順番決めの再現は20組とも空き枠が残り、合計92枠 | 職人15人・30現場・1週間の架空データ20組 | 2026年10月 | 職人の割り振りを最適化すると何秒で組める? |
| 手配ミスの検出 | 仕込んだ100件のうち91件を検出。移動だけは25件中16件 | 15人・30現場の架空の手配表に4種類を25件ずつ | 2026年10月 | 職人の手配ミスは、ルールで何件見つけられる? |
| 手書きの出面の読み取り | 読み違い0〜2件、要確認37〜53欄 | 架空のきれいな字の出面表20枚(296行)、新しい会話3回。実物の崩れた字は未検証 | 2026年10月 | 出面の集計は自動にできる? |
| 圏外での日報 | 番号を付けて再送すると30回とも1件ずつ届いた | 試作のフォームを通信の遮断で各30回 | 2026年10月 | 現場の日報はオフラインで入力できる? |
各記事の最後に、台本とデータをまとめた実験の台本とデータ(zip)へのリンクがあります。Pythonで台本を動かせば、同じ表を作り直せます。なお、既製アプリが定着しない理由の調査(建設業従事者426人)は主宰の実験ではなく、現場TECHの発表の読み直しです。区分ごとの人数は非公開のため、ここでも載せません。
前日夜の手配の電話は、どれくらいの時間になっているか?
15現場に3人ずつ職人が入る会社で、1人2分の確認電話をかけると、毎晩90分です。手配ボードから一斉に連絡し、返信がない人にだけ電話すれば、毎晩15分ほどになる試算です。
主宰の試算の前提は、職人45人、1人あたりの電話2分、一斉連絡のあと返信のない職人が1割(5人)、その5人への電話も2分、一斉連絡の操作に5分です。45人×2分=90分が、5分+5人×2分=15分になります。条件を置いた計算で、実測ではありません。
電話の時間は、所長や工事部長の夜の残業になりがちです。建設業にも2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されているので、夜の事務作業も労働時間として数える必要があります。
どう進めるか?
今の段取りを一緒に書き出し、見本の名簿で動く試作を確かめ、協力会社の一部で並べて使ってから広げます。試作は最短当日、使い始めは最短その週からです。
今の段取りを一緒に書き出す
見本の名簿で試作する
協力会社の一部で並べて使う
広げて、今のExcelにつなぐ
よくある失敗と回避策は?
よくある失敗は、項目を増やしすぎて職人が入力しなくなること、全協力会社へ一度に広げること、紙と並べる期間を置かないことの3つです。
項目を増やしすぎて、職人が入力しなくなった
日報に天気・作業内容・人数・時間・写真・危険予知・残材と並べると、職人は開いただけで閉じてしまいます。最初は「人数」「何をしたか」「写真1枚」程度に絞り、足りない項目は使いながら足します。
全部の協力会社に一度に広げて、問い合わせが止まらなかった
使い方の質問は最初の1〜2週間に集中します。常連の協力会社2〜3社から始め、そこで出た質問を職人向けの紙1枚に反映してから広げると、所長の電話が増えずに済みます。
紙と並べる期間を置かず、出面の数が合わなかった
最初の月は、紙の出面表とアプリの出面を両方つけ、月末に突き合わせます。合わない所から「早上がりの扱い」「応援の数え方」など、決めていなかった約束事が見つかります。
改正建設業法で、現場の記録はどう変わるか?
2024年12月13日から、特定建設業者にICTを使った現場管理の努力義務がかかりました。2025年12月12日からは、受注者にも原価割れの契約と著しく短い工期の契約が禁止されています。
ICTを活用した現場管理の努力義務(建設業法第25条の28)
2024年12月13日から、特定建設業者はICTを活用した現場管理と、下請へのICTの活用の指導に努めることになりました。公共工事の受注者には入契法第16条で同様の努力義務があります。監理技術者等の兼任には、人員の配置を示す計画書の作成・保存(電磁的記録も可)や、現場の外から状況を確かめる通信機器の設置などが要件になっています。
出典:国土交通省「改正建設業法・入契法の一部が本日施行されます」(2024年12月13日)(2026年10月16日確認)
原価割れ契約・著しく短い工期の禁止(建設業法第19条の3第2項・第19条の5第2項)
2025年12月12日から、注文者だけでなく受注者の建設業者も、通常必要な原価に満たない金額や、通常必要な期間より著しく短い工期で契約してはならなくなりました。見積書には材料費・労務費・法定福利費の事業主負担分などを書く努力義務があります(第20条)。労務費の基準は2025年12月2日に中央建設業審議会から勧告されています。
出典:国土交通省 通知「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律の全面施行について」(令和7年12月10日)(2026年10月16日確認)
時間外労働の上限規制(労働基準法第36条第4項〜第6項・附則第139条第1項)
2024年4月1日から建設業にも適用されています。限度時間は月45時間・年360時間です(第36条第4項)。特別条項を結んでも、時間外は年720時間以内、時間外と休日労働の合計は月100時間未満で、月45時間を超えられるのは年6か月までです(同条第5項)。実際に働いた時間も、時間外と休日労働の合計を単月100時間未満、2〜6か月の平均80時間以内に収めます(同条第6項第2号・第3号)。例外として、災害の復旧・復興の事業では、単月100時間未満と2〜6か月平均80時間以内の決まりは当分の間適用されません(附則第139条第1項)。この場合も、年720時間と年6か月までの決まりは残ります。これとは別に、災害などで臨時に必要な場合は、労働基準監督署の許可(急ぎで間に合わなければ事後の届出)を受けて労働時間を延ばせます(第33条第1項)。厚生労働省のQ&Aでは、附則第139条は復旧・復興の時間も見込んで36協定を結ぶ仕組みで、第33条は36協定の時間を超えて臨時に働かせる場合や、協定がない場合に使うものと整理しています。第33条で延ばした時間は上限規制から外れますが、労働時間の管理と割増賃金の支払いは要ります。労働時間はタイムカードやパソコンの使用時間など、客観的な記録で把握するのが原則です。
出典:e-Gov 法令検索「労働基準法」(第33条・第36条・附則第139条)。厚生労働省「建設業の時間外労働の上限規制に関するQ&A」(令和5年7月6日公表)2-1(2026年10月16日確認)
どちらも、出面(人工)と日報の記録が「なぜこの労務費と工期なのか」の根拠になります。ICTの努力義務は特定建設業者と公共工事の受注者が対象で、一般建設業の許可だけの会社には義務の規定はありません。ただし元請から下請としてICTの活用の指導を受ける立場になることはあります。
御社が対象になるか、記録をどこまで残せばよいかの判断は、建設業に詳しい行政書士か、許可を出した都道府県・地方整備局の窓口に確認してください。現場のまどが作るのは記録を残す仕組みまでです。
記録には、ほかに2つの法律がかかわります。職人の氏名・電話番号・現場の住所は個人情報なので、預かる側の会社は、入力画面の近くに利用目的(手配の連絡と出面の集計など)を書いて見せます(個人情報の保護に関する法律の第21条第2項)。また建設業者は、営業所ごとに帳簿を備え、帳簿と営業に関する図書を、国土交通省令で定める期間保存します(建設業法第40条の3)。保存期間は、帳簿と添付書類が工事ごとに引き渡しから5年(発注者と結んだ住宅の新築は10年)、社員の労働関係の書類が5年(当分の間は3年)です。根拠は、建設業法の施行規則第28条と、労働基準法の第109条・附則第143条です。出面や日報をその保存の一部にするかどうかは、行政書士に確認してください。
どんな現場が手配と記録で困っているか?
課題リストでは、重機とオペレーターの前日夜の配車、地震のときの作業員の安否、現場ごとの粗利の把握、協力会社がアプリを使わないことが上位に並びます。
| 業種 | 変えたいこと | 解決の方向 | 関係する制度 |
|---|---|---|---|
| 建設 | 職人の手配を電話で行っている | 手配アプリ | — |
| 建設 | 日報・出面(でづら)の集計が手作業 | 出面管理アプリ | — |
| 土木・舗装工事業 | 重機とオペレーターを複数現場に振り分けるのが前日夜の電話調整で、回送が多く遊休も出ている | 重機・オペレーターの配置最適化(現場・距離・作業内容)と稼働率の可視化 | — |
| 住宅工務店 | 大工・設備・内装の職人手配を電話とホワイトボードで行い、職人が空く日と現場が噛み合わない | 現場工程と職人スケジュールの共有アプリ、予定変更の一斉通知 | — |
| 建設業 | 現場ごとの職人の割り振りをホワイトボードで管理し、週の途中の工程変更で人が余ったり足りなかったりする | 工程表と職人スキルを結ぶ配置計画+最適化による割り当て | 時間外労働の上限規制 |
| 建設業 | 現場ごとの粗利・進捗・労務時間を社長が電話で確認しており、全体像をつかむのに毎週半日かかる | 現場別の進捗・採算ダッシュボード | — |
| 建設(中小ゼネコン) | 地震の際に各現場の作業員の人数と安否を把握する手段がなく、協力会社の職人まで確認できない | 現場入場記録と連動した安否確認、協力会社窓口への一斉照会 | — |
| 建設業 | 施工管理アプリを導入したが、協力会社が使ってくれず写真と日報は結局LINEで届く | 協力会社向けの最小機能・アカウント配布ルール、利用を発注条件に含める運用設計 | 改正建設業法 |
主宰が独自に整理した中小企業のデジタル課題リスト(2026年10月版)から、この分野に当てはまる28件を、優先度(緊急度×検索需要×競合の弱さ×単価感)の順に8件並べました。
導入例(イメージ):どのくらい変わるか
まだ公開できる導入例はないため、よくあるご相談をもとに主宰が見本のアプリを作り、操作した画面と想定の変化でお見せします。

内装工事会社:前日夜の手配の電話が、1画面からの一斉連絡に
社員18人・常連の協力会社12社・職人約40人(導入イメージ)
- 前日夜の手配の連絡
- 毎晩約90分 → 毎晩約15分(想定)
- 月末の出面の集計
- 2日 → 半日(想定)
- 職人の二重手配
- 月2〜3件 → 警告で事前に気づく(想定)

設備工事会社:重機とオペレーターの割り当て案を、条件つきで自動で
社員35人・重機とトラック8台・同時に動く現場約20(導入イメージ)
- 翌日の配車を決める時間
- 毎晩約2時間 → 毎晩約30分(想定)
- 雨天中止の組み直し
- 約1時間 → 約10分(想定)
- 地震のときの安否の把握
- 電話で半日 → リンクの返信で一覧に(想定)

工務店:使われなくなった施工管理アプリを、連絡と日報だけの画面に
社員8人・年間約20棟(導入イメージ)
- 日報が届く割合
- 約4割 → 約9割(想定)
- 社長が状況を聞く電話
- 毎日約10本 → 毎日2〜3本(想定)
- 職人に配るID
- 25人分 → 0(想定)
3件とも、架空の工事会社を想定して主宰が組んだ見本の画面です。会社名と数字は例として置いています。
この分野で詳しく書いていること
費用・作り方の比較・手配の移し方・用語・計算機・依頼の内容のページで、この柱で短く答えた質問を詳しく扱っています。
- 分野の入口現場管理アプリ(このページ)
現場管理アプリの独自開発を、一式30万円〜・試作は最短当日の目安とあわせて解説。職人はアカウントなしで入力でき、既製アプリが定着しない理由、手配・出面・日報の範囲、改正建設業法と個人情報の扱いも答えます(2026年10月時点)。
- 費用・相場施工管理アプリを自社開発する費用
施工管理アプリ(現場管理アプリ)を自社開発する費用を、初期の一式・毎月の実費・保守・直しに分けて説明します。自社の社員が作る場合の内訳、見積もりが上がる条件、保守を結ばないときに自社で持つ作業もまとめました。
- 方式比較現場管理の仕組みの作り方の比較
職人の手配・出面・日報の回し方を、LINEとExcel、無料のフォーム、既製の施工管理アプリ、業務アプリ作成サービス、独自開発、システム会社への依頼の6つの方式で比べます。協力会社の入力のしかた、費用の例、向く会社を表と判断表で示します。
- 手順職人の手配をホワイトボードと電話からアプリに移す手順
ホワイトボードと前日夜の電話で回している職人の手配を、手配ボードのアプリに移す5つの手順です。書き出す項目、紙と並べる期間、職人への連絡の変え方、よくある失敗と、連絡時間の試算を載せています。
- 用語出面(でづら)とは
出面(でづら)とは、現場に誰が何人、何日入ったかの記録です。人工(にんく)との違い、出面表に書く項目、月末の集計で起きやすい誤り、労務費と工期の根拠としての使い方を説明します。
- 計算機現場管理アプリの総額の計算機
使う人数と1IDの月額を入れると、ID課金のサービスと独自開発の総額、差額、累計が逆転する時期を年ごとに計算します。協力会社をゲストで招く場合の単価も入れられます。計算式と前提、入力例の結果も載せています。
- サービス現場管理アプリを作りたいときの頼み方
現場管理アプリの開発支援の頼み方です。職人はアカウントなしで入力でき、一式30万円〜。試作は最短当日、使い始めは最短その週から。作るもの、相談から使い始めるまでの日数、既製アプリや行政書士との分担をまとめました(2026年10月時点)。
よくある質問
- 協力会社の職人にアプリを入れてもらう必要はある?
- ありません。現場ごと・人ごとのリンクをLINEやメールで送り、職人はそのリンクを開いて入力します。IDやパスワードは要りません。
- 今使っている既製アプリと一緒に使える?
- 使えます。写真や図面は今のアプリのまま、定着しなかった手配や出面だけを専用の画面にする、といった分け方もします。
- 一式30万円〜で、どこまで作ってもらえる?
- 現場の一覧と、手配・出面・日報のうち1つ、職人のリンク入力、手順書までが目安です。範囲を広げると上がります。
- 作ったアプリは自社のものになる?
- なります。御社のアカウントの中に置き、設定と直し方の手順書を添えてお渡しします。
- 施工管理アプリが現場に定着しないのはなぜ?
- 調査では、導入していると答えた建設業従事者136人では、どの規模でも3〜4割が定着の遅れを挙げました(区分ごとの人数は非公開)。導入していない人の理由も、1位は定着への不安です。
- 生成AIで現場管理アプリを自作できる?
- 動くものは作れます。ただし簡素な依頼文だと、資格不足の検査や圏外の再送などは入りませんでした(12要件のうち39点/60点、n=10)。現場の条件を書けば57点まで上がりました。
- 地方の会社でも頼める?
- 頼めます。日本全国からお受けしています。準備は要りません。
現場の手配と記録を、御社の段取りのままアプリに。
中小企業のAI導入支援として、現場1つ・協力会社1社からでもお受けします。何をどう頼むか決まっていなくても大丈夫です。御社のやり方に合わせて、進め方を一緒に考えます。準備は要りません。
無料で相談する出典
- 現場TECH(合同会社ソウルグッド)「施工管理アプリの導入・活用実態に関する調査」(2026年3月、n=426、PR TIMES 2026年5月11日)(2026年10月16日確認)
- B社(業務アプリ作成サービス)の公式の料金ページ(社名は伏せています)(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「改正建設業法・入契法の一部が本日施行されます」(2024年12月13日)(2026年10月16日確認)
- 国土交通省 通知「改正建設業法・入契法の全面施行について」(令和7年12月10日)(2026年10月16日確認)
- 厚生労働省 群馬労働局「建設業の時間外労働の上限規制」(2026年10月16日確認)
- 厚生労働省「建設業の時間外労働の上限規制に関するQ&A」(令和5年7月6日公表。2-1 附則第139条第1項と第33条第1項の関係)(2026年10月16日確認)
- e-Gov 法令検索「個人情報の保護に関する法律」(第17条・第21条)(2026年10月17日確認)
- e-Gov 法令検索「労働基準法」(第33条・第36条・附則第139条)(2026年10月16日確認)
- e-Gov 法令検索「建設業法」(第19条・第24条の3・第24条の6・第40条の3)(2026年10月16日確認)
- e-Gov 法令検索「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(取適法、2026年1月1日施行の版、第2条・第3条)(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「建設キャリアアップシステムについて」(2021年10月)(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「国土交通省における規制逃れを目的とした一人親方対策について」(一人親方の適正な働き方に関する説明会、2023年10月)(2026年10月16日確認)
- 国土交通省「第7回 建設業の一人親方問題に関する検討会 参考資料」(2024年1月)(2026年10月16日確認)
変更履歴
| 更新:自社の試作・計算の数字を、条件・数・日付・台本へのリンクつきの表にまとめた。圏外の日報・手配ミスの検査・生成AIでの自作の記事へのリンクと、よくある質問を追加 | |
| 公開:公開(ID数ごとの5年総額と、前日夜の手配の連絡時間を試算して掲載) | |
| 更新:定着しない理由を全体の推定値で答え直し、作らないもの(安全書類・CCUSの就業履歴)と一人親方への連絡の注意を追加。総額は費用のページへ寄せた | |
| 更新:災害の復旧の例外の条文を附則第139条に正し、第33条(災害などで臨時に必要な場合の延長)との違いを追加。調査の名前を正し、他社の実名をB社に改めた | |
| 更新:定着の遅れを推定値ではなく規模別の幅で示すよう改めた。5年総額は計算機の値(一式40万円〜)にそろえた。電波の届かない現場・高齢や外国人の職人の入力・協力会社への支払いにかかる法律の節と、時間外労働の上限規制の例外(災害の復旧・復興)を追加 |