警備業の統計で、警備員数と会社の規模はどうなっている?警察庁の令和7年の概況を図で読む
警察庁の警備業の統計「令和7年における警備業の概況」によると、2025年12月末の警備業者10,949のうち、警備員100人未満の業者が90.3%を占めます。警備員数は596,985人で、その47.3%が60歳以上です。人まわし帳の運営者が同じ表から計算すると、検定合格証明書を持つ警備員は全体の27.0%でした。5年の推移、規模と年齢の分布を図にし、管制の人手との関係を読みます。(2026年10月時点)
全体の流れと費用は派遣・警備・清掃の人材管理ガイドのページにまとめています。
要点
- 2025年12月末の警備業者10,949のうち、警備員100人未満の業者は9,885で90.3%です(警察庁)。
- 警備員は596,985人で前年より9,137人増え、60歳以上が47.3%、70歳以上だけで21.6%を占めます。
- 検定合格証明書を持つ警備員は161,019人で、警備員全体の27.0%です(運営者の計算)。
- 業者数の平均は1業者54.5人ですが、20人未満の業者が56.8%あり、平均では実態がつかめません。
目次
警備業の統計では、警備員と警備業者はどれくらいいますか?
2025年12月末の警備員は596,985人、警備業者は10,949です。出どころは警察庁の「令和7年における警備業の概況」です。警備業法第4条の認定を受けた業者の届出をもとに、毎年12月末の数字をまとめています。2025年は前年より、警備員が9,137人(1.5%)、警備業者が138(1.3%)増えました。
主な数字を、警察庁の同じ資料から次の表にまとめました。どの数字も2025年12月末の値で、割合のうち「計算」と書いたものは運営者が表の数値から割り算したものです。
| 項目 | 2025年12月末 | 補足 |
|---|---|---|
| 警備業者 | 10,949 | 前年より138増 |
| 警備員 | 596,985人 | 常用545,879人・臨時51,106人 |
| 女性の警備員 | 45,304人 | 全体の7.6% |
| 100人未満の業者 | 9,885 | 全体の90.3% |
| 60歳以上の警備員 | 282,509人 | 全体の47.3%(計算) |
| 検定合格証明書を持つ警備員 | 161,019人 | 全体の27.0%(計算) |
警備員は2021年末の589,938人から2022年末に582,114人へ減りました。そこから3年続けて増えています。5年の間、58万人から60万人の幅に収まっています。
警備会社の規模は、隊員何人くらいが多いのですか?
警備業者の90.3%は警備員100人未満で、いちばん多いのは5人以下の2,912業者(26.6%)です。警察庁の規模別の表では、10〜19人が2,131業者(19.5%)で続きます。20人未満を足すと6,216業者で、全体の56.8%になります。
平均で見ると話が変わります。警備員596,985人を10,949業者で割ると、1業者あたり54.5人です。ところが半分以上の業者は20人未満なので、真ん中の業者は10〜19人の帯に入ります。
平均を押し上げているのは、少数の大きな業者です。100人以上の業者は1,064で、全体の9.7%にとどまります。
営業所の数も小さい規模を裏づけます。営業所が1つだけの業者は9,219で、全体の84.2%でした。
警備員の年齢は、どれくらい高いのですか?
2025年12月末の警備員のうち、60歳以上は282,509人で47.3%を占めます。警察庁の年齢別の表で60〜64歳・65〜69歳・70歳以上を足した数で、割合は運営者の計算です。いちばん大きい帯は70歳以上の129,012人(21.6%)でした。
30歳未満は65,028人(10.9%)なので、70歳以上はその1.98倍います。在職年数では1年未満が18.3%、1〜3年未満が21.4%で、3年未満の人が4割近くいます。
ほかの職業と比べた数字は、警察庁の「省力化投資促進プラン ―警備業―」(2025年12月22日)にあります。2024年の65歳以上の労働者の割合は警備業34.3%、全職業13.6%でした。2025年9月の有効求人倍率は警備業6.70倍、全職業1.10倍です。どちらも厚生労働省の統計を警察庁が引いた値です。
検定合格証明書を持つ警備員は、どれくらいいますか?
検定合格証明書を持つ警備員は161,019人で、警備員596,985人の27.0%です。警察庁の資料は保有者の人数だけを載せているので、割合は運営者が割り算しました。4人に1人ほどです。
交通誘導の現場では、この数が配置に効きます。根拠は警備員等の検定等に関する規則の第2条です。高速道路や公安委員会が必要と認めた道路などの交通誘導では、交通誘導の1級か2級の合格者を場所ごとに1人以上置きます。交通誘導2級の保有者85,588人を、交通誘導をする業者8,241で割ると、1業者あたり10.4人です。
cert_any, guards = 161_019, 596_985 # 何らかの合格証明書を持つ人、警備員
traffic_2, traffic_firms = 85_588, 8_241 # 交通誘導2級の保有者、交通誘導の業者
print(round(cert_any / guards * 100, 1)) # 27.0(%)
print(round(traffic_2 / traffic_firms, 1)) # 10.4(人)
10.4人は粗い目安です。1級・2級の種別ごとの保有者数は延べで数えられています(27.0%の分子の161,019人は、いずれかを持つ実人数です)。
業者数も業務の区分ごとに重なって数えられています。業者ごとの差も大きく、5人以下の業者と500人以上の業者が同じ平均に入っています。計算は scripts/figs/keibi_toukei.py で、警察庁の表の数値を入れて再現できます。
警備業の統計を読むとき、何に気をつければよいですか?
数字の時点と数え方を、まず確かめます。「警備業の概況」は毎年12月末の数字で、届出のある4条業者の全数を集めています。調べた日の人数ではなく、年末の1日の切り取りです。
数え方の違いにも気をつけます。業務区分ごとの業者数は1つの業者を複数の区分で数えるので、足すと10,949を超えます。検定の保有者も種別ごとの延べで、1級34,903人と2級194,244人を足しても、実際に持っている人の数にはなりません。実際の人数は「何らかの証明書を持つ人」の161,019人のほうです。
売上高は同じPDFに載っていても、出どころが違います。全国警備業協会の調査で、2025年は回答5,210業者の合計が約3兆5,056億円でした。警察庁は調査方法や対象数が年ごとに違うと注記しているので、年をまたいで比べるときは回答数をそろえて見ます。
この統計は、管制の仕事にどう関係しますか?
警察庁は管制の事務を省力化の対象に挙げています。「省力化投資促進プラン ―警備業―」は、配置シフト管理や上下番の報告管理、給与の計算などのシステム化を挙げています。それで事務処理や管制員の業務を省力化するという書き方です。目標は、警備業の労働生産性を2029年度までに2024年度比で25%上げることです。
統計からは、管制を担う人の数までは分かりません。ただ、業者の半分以上が20人未満で、交通誘導の2級保有者は1業者あたり10.4人という目安です。
私が仕組みを作るときは、検定の有無と行けない現場を隊員の台帳に持たせます。最初に作るのは、翌日の配置で条件を外していないかを確かめる画面です。交通誘導の配置では、検定の条件を外さないことが最初の関門になるからです。条件を全部守る配置を計算で組んだ結果は警備員の配置の最適化の実験、隊員の教育の時間と記録は警備員教育の記事にあります。
このサイトで相談するには?
隊員の配置や上下番の連絡を、人まわし帳では御社のやり方に合わせて仕組みにします。何をどう頼むか決まっていなくても大丈夫で、準備は要りません。今の配置の組み方をうかがい、進め方を一緒に考えます。無料で相談するからどうぞ。
よくある質問
- 警備員の数は、毎年いつ発表されますか?
- 毎年1回です。警察庁が前年12月末現在の数字を「警備業の概況」として公表し、令和7年版は2025年12月末の数字です。
- 警備員の数は減っているのですか?
- いいえ。2025年12月末は596,985人で、前年より9,137人(1.5%)増えました。2022年末の582,114人を底に3年続けて増えています。
- 検定を持つ警備員の割合は、どこに載っていますか?
- 割合そのものは載っていません。保有者161,019人と警備員596,985人は載っているので、割り算すると27.0%になります。
- 1社あたりの警備員は何人ですか?
- 平均は54.5人(596,985人÷10,949業者)です。ただし20人未満の業者が56.8%あり、半分以上の会社は平均よりずっと小さい規模です。
出典
- 警察庁生活安全局生活安全企画課「令和7年における警備業の概況」(各年12月末現在、警備業法第4条の認定業者の届出の集計)(2026年10月16日確認)
- 警察庁「省力化投資促進プラン ―警備業―」(令和7年12月22日)(2026年10月16日確認)
- 警備員等の検定等に関する規則 第2条(e-Gov 法令検索)(2026年10月16日確認)