警備員教育の時間と記録は、どう管理する?新任20時間・現任10時間と名簿の欄
警備員教育の時間は、新しく警備業務に就かせる人に基本教育と業務別教育を合わせて20時間以上、すでに就いている人に毎年度10時間以上が下限です(警備業法施行規則第38条)。経験や資格のある人は3〜13時間に短くなります。人まわし帳の運営者が架空の隊員80人の会社で数えると、1年度に要る教育は908時間でした。実施日と時間を1回ずつ記録すれば、名簿と実施記録の欄が同じデータで埋まります(2026年10月時点)。
全体の流れと費用は派遣・警備・清掃の人材管理ガイドのページにまとめています。
要点
- 警備員教育は、新しく就く人に20時間以上、すでに就いている人に毎年度10時間以上が下限です(警備業法施行規則第38条)。
- 同じ区分で最近3年に通算1年以上の経験がある人は7時間、資格者証を持つ人の別の区分は10時間か3時間です。
- 架空の隊員80人の会社では、新任16人と現任64人で、1年度に908時間の教育が要ります(運営者の試算)。
- 教育を1回ずつ記録すると、名簿の欄と年度ごとの実施記録、配置の前の警告が同じデータから作れます。
目次
警備員教育は、何時間行えばよいですか?
新しく警備業務に就かせる人には基本教育と業務別教育を合わせて20時間以上、すでに就いている人には毎年度10時間以上です。警備業法施行規則の第38条第4項と第5項が、この下限を区分ごとに決めています。経験や資格がある人は短くなり、最も短い区分は3時間です。
施行規則の表を、運営者が時間の長い順に並べ直したのが次の表です。警察官の経験も、1年以上あれば短くなる区分に数えます。
| 区分(第38条第4項の項) | 教育の種類 | 時間(以上) |
|---|---|---|
| 一:二〜七に当たらない人(経験のない人など) | 基本+業務別 | 20時間 |
| 七:別の区分で経験1年以上、または警察官1年以上 | 基本+業務別 | 13時間 |
| 二:合格証明書・資格者証を持ち、別の種別・区分に就く | 業務別 | 10時間 |
| 六:同じ区分で最近3年に通算1年以上の経験 | 基本+業務別 | 7時間 |
| 三:二のうち、その業務の経験が通算1年以上 | 業務別 | 3時間 |
機械警備業務管理者資格者証を持つ人の区分(四・五の項)は、基本教育の10時間か3時間です。合格証明書の種別と同じ業務に就く人などは、この表の対象から外れます。
現任教育は、毎年度いつまでに何時間行いますか?
すでに就いている隊員には、毎年度10時間以上、基本教育と業務別教育をします(第38条第5項)。合格証明書を持って別の種別の業務に就く人などは、業務別教育の6時間です。新任教育をした年度は、その区分の現任教育をしなくて構いません。
時期は会社が決めます。ただし第38条第6項は、教育を教育計画書に基づいて行うと定めています。教育計画書は、年度ごとの実施時期・内容・方法・時間数・実施者・対象の範囲を書いた書類です。
年度の開始の30日前までに備えます(第66条第3項)。4月1日に始まる年度なら、3月2日までに計画ができている必要があります。
業務別教育の一部は、2年以上その業務に就いている警備員などが現場で教える、実地教育の形にできます。実地にできる時間には区分ごとに上限があり、経験のない人(一の項)なら、業務別教育の時間の半分か5時間の、少ないほうまでです。
教育の記録は、どの書類に何を書きますか?
教育の記録は、警備員の名簿と、年度ごとの教育の実施記録の2つに書きます。どちらも警備業法の第45条で営業所ごとに備える書類で、項目は施行規則第66条第1項が決めています。
名簿には、隊員ごとに教育の実施年月日・内容・時間数・実施者の氏名を書きます(第1号ロ)。実施記録には、年度ごとに実施年月日・内容・方法・時間数・実施場所・実施者・受けた警備員の氏名を書きます。指導教育責任者と実施者が、誤りのないことを確かめた旨も付けます(第6号)。名簿は退職から1年、教育計画書と実施記録は年度の終わりから2年、備えておきます。
2つの書類は、同じ1回の教育を隊員の向きと年度の向きから書いたものです。教育を1回1行で記録し、受けた隊員を紐づければ、両方の欄が同じデータで埋まります。施行規則第67条は、書類の事項を電磁的に記録し、すぐ画面に出せるなら、その記録で書類に代えられると定めています。
隊員80人の会社では、1年度に何時間の教育が要りますか?
運営者の試算では、架空の隊員80人の会社で1年度に908時間です。新しく採用した経験のない人12人が20時間ずつ、同じ区分の経験者4人が7時間ずつ、現任の64人が10時間ずつと置きました。1人あたり平均11.35時間になります。
908時間は、受ける側の時間を足した値です。実施者の時間は、何人を一度に教えるかで変わるため入れていません。採用が多い会社ほど、新任教育の20時間が積み上がります。
計算は scripts/figs/keibiin_kyouiku.py で、人数の内訳を書き換えれば自社の時間が出ます。指導教育責任者は営業所ごと・警備業務の区分ごとに置くため(第39条)、営業所が複数ある会社は、営業所ごとに分けて数えます。
教育の記録を、配置の仕組みにどうつなげますか?
教育の記録を隊員の台帳に紐づけ、配置を決める前に「今年度の時間が足りない人」と「新任教育が終わっていない人」を知らせます。名簿と実施記録の作成に加えて、教育の不足を配置の画面で止められます。
私が仕組みを作るときは、隊員ごとに区分(一〜七の項)と、合格証明書の種別を台帳に持たせます。区分から必要な時間を出し、記録した時間を引いた残りを一覧にします。年度の後半に残りの多い人だけが色付きになれば、教育の日程を早めに組めます。
検定の要る現場に合格者を置く条件は警備員の配置を最適化した実験で、隊員の人数と年齢の統計は警備業の統計の記事で扱っています。短期の働き手を警備に入れるときの注意は日雇派遣とスキマバイトの記事にまとめました。
このサイトで相談するには?
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よくある質問
- 現任教育の10時間は、まとめて1日で行ってもよいですか?
- 条文が決めているのは、年度ごとの時間数の下限です。何回に分けるかは、教育計画書に書く実施時期と内容で決め、その計画に沿って行います。
- 交通誘導の検定に受かった隊員にも、教育は要りますか?
- その合格証明書の種別の業務に就く場合は、新任教育の表の対象から外れます。別の種別に就くときは業務別教育10時間か3時間です。
- 教育の記録は紙でないといけませんか?
- いいえ。施行規則第67条で、書類の事項を電磁的に記録し、すぐ画面に出せるなら、その記録で書類に代えられます。
- 指導教育責任者は、何人置けばよいですか?
- 営業所ごと・警備業務の区分ごとに専任で置くのが原則です。全区分の資格者証を持つ人がいれば、区分ごとに分けなくて構いません。
出典
- 警備業法施行規則 第38条・第39条・第40条・第66条・第67条(e-Gov 法令検索。API で本文を取得)(2026年10月16日確認)
- 警備業法 第21条・第22条・第45条(e-Gov 法令検索)(2026年10月16日確認)